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アジャイル開発概論
WebDINO Japan エンジニア 渡邉浩平
世界は不確実
将来ほど予測困難
ソフトウェア開発は不確実
コストは予測困難
ソフトウェア開発の現実
開発したサービスによって実際の利用者の役に立つにはどうすればよいか
現実は不確実
- コストや納期の見積もりは困難
- 利用者が何をほしいか不明瞭
いい塩梅の折り合いをつけながら開発を続けなければならない
さまざまな方法論
アジャイルとは
ウォーターフォール型の重たい方法論からの脱却が背景 アジャイルとは現実に寄り添った変化への対応の機会をすばやく取り入れる考え方
私たちは、ソフトウェア開発の実践あるいは実践の手助けをする活動を通じて、よりよい開発方法を見つけ出そうとしている。 この活動を通して、私たちは以下の価値にたどり着いた。 プロセスやツールよりも個人と対話を 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを 契約交渉よりも顧客との協調を 計画に従うことよりも変化への対応を 価値とする。すなわち、左記のことがらに価値があることを認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。
何でないか
- 特定のテクニックや儀式ではない
- ソフトウェア開発の真理ではない
「なぜアジャイルか」
現代のソフトウェア開発においてこの問い自体もはや重要ではない
なぜなら
- すばやく変化に対応し続けるアジャイルの考え方は技術の進展とともに浸透
- 一方でリリースして終了というウォーターフォール型のプロジェクトは衰退
ここまでの話
- 現実は不確実
- アジャイルとは変化への対応の機会をすばやく取り入れる考え方
アジャイルをもっと知る
開発の現場で実践するためのヒント
前提
最初の実践は然るべき品質の確保 継続的な学習やCI/CDパイプラインの構築など実践の方法は現場によって異なる 大切なのは現実の問題に向き合い価値を提供するということ
代表的な儀式の紹介
- スクラム
- カンバン
スクラム
10人以下のチームの自己管理のための代表的なフレームワーク
スクラムガイドによって定義されるスクラムの3本柱と呼ばれる透明性・検査・適応という価値観はアジャイル開発において重要な概念
開発範囲はチームのベストエフォート
対応可能な分量ですばやくリリースを続ける
スプリントと呼ばれる制限期間の中で日々の開発を続ける
カンバン
作業項目あたりの提供するまでの期間の可視化
提供までの期間はチームのベストエフォート
対応可能な分量ですばやくリリースを続ける
仕掛(WIP)の制限を行うことで一定の作業項目数の中で日々の開発を続ける
まとめ
- 現実の問題に向き合い価値を提供するという前提
- 最初の実践は然るべき品質の確保
- 代表的な儀式
後付
話していないこと
- トヨタ式生産手法
- リーン
- 大規模アジャイル
- XP
- CI/CD
- DevOps
知識を深めるための資料
歴史
- 1978年 大野耐一「トヨタ生産方式」
- 1986年 竹内弘高, 野中郁二郎「The New New Product Development Game」
- 1990年代 Jeff Sutherland, Ken Schwaber「Scrum」
- 1994年 The "Gang of Four", Erich Gamma et al.「Design Patterns」
- 1999年 Kent Beck「Extreme Programming」
- 2003年 Mary & Tom Poppendieck「Lean Software Development」
- 2005年 Steven G. Blank「The Four Steps to the Epiphany」
- 2010年 David J. Anderson「Kanban」
- 2011年 Eric Ries「Lean Startup」